こんにちは

11月も本日で終わり、明日から12月になり、今年も終わるんだなぁ、とにかく一年経つのが異常に早いです

さて今回は調査に関してです。
設計事務所の調査は色々な種類があります、今回は特殊建築物等定期調査という調査です(この調査は一部の建物が該当します(該当する建物は建物用途や面積等で決まります。)。)。
ではどのような事を調査するのかと言うと
建物の維持・管理状況を調査し、行政に報告する事です。◎調査項目は大きく分類して以下の通りになります。
@敷地の調査状況
A一般構造の調査状況
B構造強度の調査状況
C耐火構造等の調査状況
D避難施設等の調査状況
これでは何を調査するか解りづらいので、具体的に説明します。
@に関しては
敷地の地盤沈下・敷地内排水・擁壁・がけ等の現況および維持状況の調査を行います。
Aに関しては
採光に有効な開口部の状況、換気設備の設置状況、吹付け石綿等の状況の調査を行います。
一例ですが・・・ガラスのひび割れ・破損等です。ひび割れの為、ガラスが落下して通行人に衝突しては危険なので所有者様に指摘・対応を検討、行政に報告します。
Bに関しては
基礎・土台・柱・梁・壁・天井・外壁・屋外設置機器等の欠損・劣化・緊結状況等の現状調査及び塀・工作物等(独立看板等)の設置状況・劣化等の現況調査を行います。
一例ですが・・・庇に爆裂跡が見られます。コンクリート片が落下して通行人に衝突しては危険なので所有者様に指摘・対応を検討、行政に報告します。

庇の爆裂状況の画像です。

対策としては爆裂周辺の補修・改修か修復するまで通行禁止にする等、考えられます。
Cに関しては
外壁・屋根・開口部・内装仕上げ等の耐火・防火性能の確認及び防火区画の状況並びに、防火設備(扉・シャッター等)の設置・維持管理・点検状況等の調査を行います。
Dに関しては
避難通路・空地・出入口・廊下・階段・避難バルコニー・避難器具・非常用進入口等の設置と維持管理の状況及び排煙設備・非常用照明装置・非常用昇降機の設置と維持管理の状況調査を行います。
一例ですが・・・避難通路に障害物を置いている事や避難通路上の扉を南京錠やチェーンで施錠してしまい、緊急時に避難出来なくなるケースです。所有者様に指摘・対応を検討、行政に報告します。

避難通路上の扉を南京錠で施錠している状況です。

対策としては南京錠の取り外しをするか、ホテル錠等に交換する等が考えられます。
ただ、この施錠は防犯を考えての事だと思います。良くあるケースです。
この調査は指摘箇所の判断が難しく、心配性の僕としては神経質になってしまいます

ただ、年数が経過した建物状況を知るのは設計者として良い勉強と思ってますので、弊社では特殊建築物等定期調査を請け賜っております。
詳細を記載すると長くなりますので、今回はこの辺で終わりにします。
次回も宜しくお願い申し上げます。
posted by 設計事務所のブログ at 15:38| 東京 ☀|
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